今年の夏は異例だった。中国気象網によると、2026年の三伏(7月15日〜8月23日の40日間)の全国平均気温は22.95℃で、1961年に観測が始まって以来、5番目に暑い三伏だったという。暑いのは天気だけではない。経済日報が7月に伝えたところによると、市場調査会社ガートナーは2026年の世界データセンター電力消費を565TWh(前年比26%増)と予測。国際エネルギー機関(IEA)はさらに踏み込んで、1000TWh超えの可能性を指摘しています。

ファブリックダクトの導入現場
ファブリックダクトの導入現場

その電力の多くは、結局“熱”になる

計算センターが消費する電力の多くは、最終的に熱として排出されます。熱を出す主役はチップです。NVIDIAのH100は1個あたり約700W、GB200は1200W、次世代プラットフォームは2300W近くに迫ります。ラック当たりの電力密度も従来の10kWから30〜50kWへ上昇し、中には100kWを目指す構成もあります。

従来の空冷ルームのPUE(電力使用効率)は1.8〜2.0程度。計算に1kWh使うごとに、ほぼ同じ電力を冷却に費やす計算です。液冷はこの層をきれいに解決します。コールドプレート式でPUEを1.15〜1.2まで下げられ、液浸式ならさらに低くなります。2026年は「液冷普及の元年」と呼ばれ、世界のAIデータセンターにおける液冷の浸透率は2024年の14%から40%前後へ伸びると見込まれています。

冷却は3層の試験——液冷は1層しか答えていない

しかし熱対策は一問一答では済みません。データセンターの冷却は「チップ」「部屋」「建物」の3つの層に分けられます。液冷が担うのはチップの層——チップから直接熱を奪うことです。しかし熱は最終的に屋外へ出さなければならず、部屋の中の空気も動かし続けなければなりません。サーバーが空冷でも液冷でも、ラックの吸気温度が均一か、ホットスポットがないか、給気と還気がきちんと分離されているかは、信頼性と冷却コストを左右します。

部屋レベルの気流設計が価値を持つのはここです。液冷はチップの問いに答えましたが、部屋の問いにはまだ誰かが答えなければなりません。

「空冷は終わった」は誤読です

終わったのは「大風量でチップに風を当てる」という単純な役割だけです。処理した空気を各ラック列に均等に届ける部屋レベルの送風は、いまもこれからも必要です。現実には次の3つの場面で特に重要になります。

  • ハイブリッド冷却ルーム:高密度ラックは液冷、通常ラックは空冷。部屋レベルの送風は両方のシステムに同時に対応しなければなりません。
  • 既存ルームの改修:老朽化した施設は耐荷重と工事期間に制約があり、ラックをすぐ液冷に替えられません。部屋レベルの送風を均一にすることは、PUEを下げる最も安価な手段の一つです。
  • 新設ルーム:たとえ全面液冷でも、換気・湿度管理・通路の空気は気流設計が必要です。

サーバールームの送風が最も怖いのは3つ

  • ホットスポット:吸気温度が高いラックはCPUが自動で性能を落とし、計算力が無駄になります。最も直接的な損失です。
  • 不均一:従来の吹き出し口は“点”で風を送るため、設置位置とラック配置が噛み合わないと、近くは風が強いのに遠くは風が来ません。
  • ほこりと結露:風速が不均一で温度差が大きいと、吹き出し口付近で結露が発生し、気流の届かない隅にはほこりがたまります。清浄度を重視する環境ではどちらも深刻です。

ファブリックダクトが力を発揮するのは“部屋レベル”

  • 面全体で均一に送風:布面の微細孔・スリット・通気性の組み合わせで、気流をダクト全長に広げられます。コールドアイル封鎖と組み合わせれば、ラック列全体の吸気温度がそろい、ホットスポットは減ります。透過送風は風速も低く、局所的な温度差を生みにくいのも利点です。
  • 天井送風で床を空けない:改修のボトルネックはたいてい“空間”です。フリーアクセスフロアはケーブルで埋まり、床に余裕がありません。ファブリックダクトなら天井から送風し、床にもケーブルにも触れません。軽量で短時間に設置でき、週末や夜間の工事で済むのは「1分の停止も惜しい」サーバールームには大きな魅力です。
  • 軽くて構造にやさしい:金属ダクトの数十分の一の重さで、耐荷重に余裕のない既存建物でも補強を避けられます。
  • 素材を選べる:結露が心配なら断熱一体型、静電気に敏感なら帯電防止生地、消防基準の高い施設ではGB 8624のA2/B級の不燃タイプを選べます。
  • 洗える:ダクト全体を取り外して水洗いできるため、清浄度の要求が高いルームでは内部を定期的に清掃し、ほこりの再飛散を防げます。

採用前に真剣に検討したい4つのパラメータ

  • 吹き出し方式:均一性を最優先するなら透過型中心。ラック天面を越えて気流を届ける飛距離が必要なら、スリット型やノズル型を選びます。
  • 静圧と風速:給気・還気方式やコールドアイルの寸法と合わせて計算します。プロジェクト初期にCFD気流シミュレーションで検証すれば、後から吹き出し口を直すよりはるかに安上がりです。
  • 防火と素材:サーバールームの消防基準は総じて厳しいもの。GB 8624のA2/B級を選び、必要に応じて帯電防止仕様にします。
  • 結露計算:給気温度差が大きい場合は露点を確認し、必要なら断熱タイプを選びます。

まとめ

計算が熱くなればなるほど、冷却の価値は上がります。そして冷却には「チップの試験」と「部屋の試験」の両方があります。液冷は2026年で最も大きな答えの一つですが、部屋の答案はまだ提出されていません。部屋の中の風をどれだけ均一に、どれだけ制御できるか——それがデータセンターの省エネと安定性を決めます。計算が全速力の時代に、“風の扱い方を知る人”は損をしません。

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瑞博泰克(南通)新材料科技発展有限公司(ブランド RyboTex)は、ファイバー織物ダクトと断熱保温材料に特化し、CFD気流シミュレーション、結露計算、全周期技術サービスを提供しています。

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